『僕は、その快楽に嫉妬する。』

安田理央さんの恥ずかしいblogなどで目にしていたこの話題、ハマジムの件ですが。via二村ヒトシさんで知った東良美季さんの「追想特急」3/10の記事を読んで爽快な気持ちになりました。

『AVの制作に関心ある方々は、必ず読もう。』と二村さんは書いてますけど、AVに関心ない人でもおよそ何かものを作ることに関心のある人ならば、これは読むとよいのじゃないかしら。長い文章だし、AV業界のことを知らないと??なところもあるとは思いますが(そんな私も実はあんまり知らないのよね)私はスカッとしてジーンとしてワクワクしてため息をつきました。以下、私が個人的にぐっときた/興味を持った部分をとっても乱暴に抜き出します。こんな乱暴なことはほんとはしちゃいけないかと思うんですけども、、、あなたが興味を持たれるきっかけになれば。

「そんな好き勝手なコトして食っていけるほど世の中は甘くありませんよ」「やりたいコトは我慢して、自分を殺して殺してお客様第一に商売しなくてはモノは売れませんよ」というワケである。僕はこういうのを“根拠のない滅私奉公の思想”と呼んでいる。日本人はどういうわけかこの手の考え方が好きだ。

例えば美しいイメージシーンを撮れるけどエロが撮れない監督なんていない。エロが撮れないヤツに何が撮れるんだ。あたりまえの話だろ、と思う。

眼の前にイイ女がいたら誰よりもエロく撮りたい、そう思うのは映像屋の本能であり性(サガ)だ。それが無いヤツに美しい凝った映像なんて撮れるはずがない。だから自分の撮ったAV女優を他の監督の方がエロく撮ってたりすると死ぬほど口惜しい。女に「だってあなたより××さんの方がオチンチンが大きくて上手なんだもん」と言われたような気分になる。エロに限らず映像を撮るというのはそういうことだ。モノを作るというのはそういうことだ。

僕はAVほど女性に向いているメディアはないと思っている。レディスコミックの隆盛を例に取るまでもない。

セックスとは日常に潜む大いなる〈ハレの場〉だ。〈祝祭〉と言い替えても良い。祭だ。だから人間はその時だけ狂って良い。

少なくとも若い人だけは、売れるとか売れないとか考える前に、とにかく自分が好きなことをやってくれないだろうか? それで、取り敢えずはやってみて、やっぱり売れないと意味ないよという結論に達しても遅くないのではないか。 〜(中略)〜 少なくとも、思うまま自分の快楽に従って生きている人に嫉妬して生きるなんていう、淋しい人生だけは歩まなくてすむ。