季節

季節って厄介。四季はそれぞれにすばらしく美しく、それぞれに違った心を教えてくれる。けれど、、、夏が終わりに近づいて、それまでより少し軽い空気を肌に感じるとき。ふと、私はまるで新しい国に入国するときみたいなざわっとした緊張感に襲われてしまう。初めての国、だけど懐かしい国。そして一年前か十年前の私に戻ってしまいそうになったり、ずっと記憶を無くしてたけど今やっと思い出したみたいな気分になったりする。季節の変わりめは厄介もの。次の季節を迎えるたびに私は、いちいち自分がリセットされてまた最初からやらなくてはいけない新鮮な困惑にまたしてもわくわくするのだ。

そしてほんとうの私、というものがもし在るのなら、それは夏の私だろうか冬の私だろうか。